大原扁理さんの『年収90万円で東京ハッピーライフ』読んだ

読んだ本

年収90万円で東京ハッピーライフ

大原扁理さんの「年収90万円でハッピー東京ライフ」を読んだ。前作「20代で隠居」よりも、自身の家庭環境や学生時代のいじめ体験なども綴られていて、読みごたえがあった。ちなみに図書館で借りたかったのだけど、予約待ちが全然進まないからKindle版を購入した。

大原扁理さんとは

  • 愛知県出身
  • 高校卒業後、3年間ひきこもり後、世界一周を経て20代にして東京(多摩地区)で隠居
  • 自分に必要な分だけ稼ぐスタイル。週に2日だけ働き、週休5日を実現。
  • 趣味は読書と散歩
  • 本人のブログによると、現在は台湾に引っ越しされた模様

何が快適かは人によって違う

この本は決して、週5日あくせく働くのは間違いだとか、忙しすぎる現代人を否定しているわけではなくて、世間の常識、人の目に惑わされずに、自分にとって何が幸せかを個人個人が追求していくことが重要だと言っている。著者はきらいなことを徹底してやらないでいたら今の隠居生活にたどり着いたとのこと。嫌いなことを徹底してやらない行動力がすごいなと思った。私は、このくらいの年齢の自分が、世間一般から求められる理想に近づきたいのに全然だめじゃん、自分!みたいなことでよく精神を消耗するので、軸がぶれずに「やりたくないことをやらない」を追求する姿勢とエネルギーはすごいと思う。嫌いなことを避けようとすると世間体という壁にぶつかることはよくあると思う。それで諦めて流されてしまったり、世間や周りの期待(言われてもいないのに)に応えるために、自分の気持ちを優先できない人は多いと思う。そんな中、自分と常に向き合い嫌いなことを徹底してそぎおとし、社会と距離を置きつつ自分に必要な分だけのお金を稼ぎ、そんな自分を理解する、いざとなった時に頼れる友人を持ち、週休5日をマイペースに楽しむ著者の日々は、ただただ眩しい。しかもそんなオリジナルな生活が本にまでなっているんだから。

大原さんの素敵な言葉たち

やりたい仕事なんて探したらあかん。そんな高いとこに目標設定したら、自分がしんどすぎる。仕事に求めるのは、出来ないことをしない、というくらいでいい。

大切なのは、「好きなことで生きていく」じゃなくて、「イヤなことで死なない。」そんなハードル高く設定しないほうが、後から絶望しなくてすむんです。

必要なだけ働けば満足なのか、それ以上にバリバリ働くか。わたしはそこを社会に決められるんじゃなくて自分で決めたかったんです。

社会の常識を徹底的に疑い、自分を大事にして、そして行動に移す。すがすがしい。読んでて「自分を大切にする」ってこういうことなんだなと思った。

まとめ

「年収90万円で東京ハッピーライフ」は読みやすくて素晴らしい本。ポップなタイトルだけど内容は深い。著者の生い立ちや学生時代のいじめ経験、隠居生活の「衣・食・住」の解説もありで興味深い。こんな生活に興味がなくても、人生に対する達観した考え方はなかなか読む価値ありだと思う。

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